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日本演奏家医学
シンポジウムの記録
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演奏家は楽器を演奏する際、身体に究極の「巧みさ」を求められ、ほんの小さな症状が演奏に重大な支障をきたします。たとえ日常生活に不自由しなくても、演奏に支障になるようでは、本人にとっては深刻な問題です。また弾き過ぎによるオーバーユース障害も少なくありませんが、重要なのは「練習を休んでも、再開して症状が再発すれば休むことは決して治療にはならない」ことです。長く練習を休むことは演奏の「巧みさ」に大きなマイナスですから、練習を休むことなく「練習しながら治療する」方法がとられるべきで、その意味でも演奏家の側に立った医療というものが必要になってきます。

この「演奏家の側に立った医療」を欧米では「演奏家医学(performing artist medicine)」もしくは「音楽家医学(musician’s medicine)」と呼んで、10年以上前から研究会が開かれてきました。わが国でも組織的な研究会の必要性が指摘されてきましたが、シンポジウムという形で初めて医療関係者と音楽関係者が議論する場を造ることになりました。
 これはわが国で初めての、演奏家医学にかかわるシンポジウムの、貴重な記録です。


日本演奏家医学シンポジウム プログラム

113001430

酒井直隆(横浜市立大学整形外科客員教授)

 演奏家の手の障害―ピアニスト、弦楽器奏者を中心に

根本孝一(防衛医科大学校整形外科教授)有野浩司(同講師)

 演奏家の手の障害―管楽器奏者を中心として

根本俊男(根本歯科医院院長)

 演奏家と歯―管楽器と歯の深い関係を探る

休憩  14301500

215001630

小林武夫(帝京大学耳鼻咽喉科客員教授)

 発声のしくみと神経障害

米山文明(米山耳鼻咽喉科医院院長)

 声楽家の声の障害―耳鼻咽喉科・音声言語学の立場から

関伊佐央(芸団協事務局)

 演奏家の健康と生活保障

316301730

演奏家と医学に関する来場者とのディスカッション

(司会 酒井直隆)

 日時:2004719日(海の記念日)午後1

 場所:洗足学園音楽大学 講堂   (神奈川県川崎市高津区久本2-3-1